肩こり、更年期に悩まされている方、必見です。更年期になると、肩こりがひどくなるという経験はありませんか?実は、肩こりと更年期には深い関係性があるのです。このページでは、更年期における肩こりの原因やメカニズム、そして効果的な対処法を詳しく解説します。ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れ、血行不良など、更年期特有の肩こりの原因を理解することで、適切な対策を立てることができます。ストレッチやマッサージ、入浴、食事、睡眠といったセルフケアの方法はもちろんのこと、鍼灸院や接骨院での専門的な治療についてもご紹介します。つらい肩こりを根本から改善し、快適な毎日を送るために、ぜひこの記事をご活用ください。更年期以外の肩こりの原因についても触れているので、更年期ではない方も参考になる情報が満載です。肩こりと更年期の関係性を理解し、適切な対処法を実践することで、つらい症状を和らげ、より健康的な生活を送ることができます。
目次
1. 更年期における肩こりの特徴
更年期になると、肩こりがこれまでとは異なる特徴を持つことがあります。その特徴を理解することで、更年期による肩こりとその他の原因による肩こりを区別し、適切な対処をすることができます。
更年期における肩こりの特徴は、以下のようにまとめられます。
特徴 | 詳細 |
---|---|
慢性化しやすい | 更年期になると、ホルモンバランスや自律神経の乱れが長期化するため、肩こりも慢性化しやすくなります。一時的なものではなく、継続的に肩の重だるさや痛みを感じるようになります。 |
重だるい痛み | 更年期の肩こりは、鋭い痛みというよりは、重だるい鈍痛であることが多いです。肩だけでなく、首や背中にまで広がることもあります。 |
他の更年期症状との関連 | 肩こりは単独で現れることもありますが、頭痛、めまい、ホットフラッシュ、倦怠感などの他の更年期症状と同時に起こることも少なくありません。これらの症状が複合的に現れることで、日常生活に支障をきたす場合もあります。 |
天候の影響を受けやすい | 更年期には、天候の変化、特に気温や気圧の変化によって肩こりが悪化することがあります。これは自律神経の乱れが影響していると考えられます。 |
精神的な影響を受けやすい | 更年期は、精神的に不安定になりやすい時期です。ストレスやイライラ、不安感などが肩こりを悪化させる要因となることがあります。 |
1.1 肩こり以外の更年期症状との関連性
更年期の肩こりは、他の更年期症状と複雑に絡み合っていることが多く、以下のような症状との関連が見られます。
1.1.1 頭痛
肩こりと頭痛は同時に起こりやすく、肩の筋肉の緊張が頭痛を引き起こしたり、逆に頭痛が肩こりを悪化させたりすることがあります。更年期では、ホルモンバランスの乱れから血管が拡張しやすくなり、片頭痛が起こりやすくなります。この片頭痛と肩こりが併発することもあります。
1.1.2 めまい
更年期には、自律神経の乱れによってめまいが起こりやすくなります。肩こりによって首や肩周りの血行が悪くなると、めまいを誘発したり、悪化させたりする可能性があります。
1.1.3 ホットフラッシュ
ホットフラッシュは、更年期に特有の症状で、突然顔がのぼせたり、汗が噴き出したりする症状です。ホットフラッシュによって自律神経がさらに乱れると、肩こりを悪化させる可能性があります。
1.1.4 倦怠感
更年期には、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れから、慢性的な倦怠感を感じることがあります。倦怠感は、体を動かすことを億劫にさせ、運動不足につながり、結果として肩こりを悪化させる可能性があります。
2. 肩こりと更年期の関係性
更年期になると、肩こりがひどくなった、あるいは以前はなかったのに肩こりが発生するといった経験をする女性が多くいます。これは偶然ではなく、更年期特有の体の変化と密接な関係があります。具体的には、ホルモンバランスの乱れ、自律神経の乱れ、血行不良といった要因が複雑に絡み合い、肩こりを引き起こしているのです。
2.1 ホルモンバランスの乱れと肩こり
更年期には、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが急激に減少します。エストロゲンには血管を拡張させ、血行を促進する作用があるため、このホルモンが減少すると血行不良が起こりやすくなります。筋肉や組織への酸素供給が不足することで、肩こりや首こりをはじめ、全身の筋肉の凝りや痛みを感じやすくなるのです。また、エストロゲンは自律神経のバランスを整える作用も持っています。エストロゲンの減少は自律神経の乱れに繋がり、これもまた肩こりの原因となります。
2.2 自律神経の乱れと肩こり
自律神経は、体の機能を無意識に調整する神経で、交感神経と副交感神経の2種類があります。更年期には、ホルモンバランスの乱れから自律神経のバランスが崩れやすく、交感神経が優位になりがちです。交感神経が優位になると、血管が収縮し、筋肉が緊張しやすくなります。この筋肉の緊張が肩こりの原因となるのです。また、自律神経の乱れは、精神的な不安定感や不眠なども引き起こし、これらの症状がさらに肩こりを悪化させる要因となることもあります。
2.3 血行不良と肩こり
更年期には、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れに加えて、加齢による血管の老化も影響し、血行不良が起こりやすくなります。血行が悪くなると、筋肉や組織への酸素供給が不足し、老廃物が蓄積しやすくなります。その結果、筋肉が硬くなり、肩こりや痛みを感じやすくなるのです。特に、肩や首は血管が細く、血行不良の影響を受けやすい部位であるため、更年期には肩こりが悪化しやすい傾向があります。
これらの要因が複雑に絡み合い、更年期の肩こりを引き起こしていると考えられます。次の表は、更年期における肩こりと関連する要因をまとめたものです。
要因 | 影響 |
---|---|
エストロゲンの減少 | 血行不良、自律神経の乱れ |
自律神経の乱れ | 筋肉の緊張、精神的な不安定感、不眠 |
血行不良 | 筋肉の硬化、老廃物の蓄積 |
加齢による血管の老化 | 血行不良の悪化 |
更年期の肩こりは、単なる肩こりではなく、更年期障害の症状の一つとして捉えることが重要です。したがって、肩こりのみならず、更年期障害全体への適切な対処が必要となります。
3. 更年期以外の肩こりの原因
更年期以外にも、肩こりは様々な要因で引き起こされます。日常生活における姿勢や運動習慣、精神的なストレス、身体の冷え、目の疲れなど、多岐にわたる原因が考えられます。これらの要因が複雑に絡み合い、肩こりの症状を引き起こしたり悪化させたりするケースも少なくありません。以下に、更年期以外の主な肩こりの原因を詳しく解説します。
3.1 姿勢不良
デスクワークやスマートフォンの長時間使用など、前かがみの姿勢を長時間続けることで、首や肩周りの筋肉に負担がかかり、肩こりを引き起こしやすくなります。また、猫背や反り腰などの姿勢の歪みも、肩甲骨の動きを制限し、肩こりや背中の痛みへと繋がることがあります。正しい姿勢を意識することで、肩こりの予防と改善に繋がります。
3.2 運動不足
運動不足になると、血液循環が悪くなり、筋肉が硬くなりやすい状態になります。肩甲骨周りの筋肉の柔軟性が低下すると、肩関節の動きが悪くなり、肩こりを引き起こす原因となります。適度な運動は、血行促進や筋肉の柔軟性を高める効果があり、肩こりの予防・改善に効果的です。例えば、ウォーキングや水泳などの有酸素運動や、肩甲骨を動かすストレッチなどがおすすめです。
3.3 ストレス
ストレスは自律神経のバランスを乱し、筋肉の緊張を高めます。特に、肩や首の筋肉はストレスの影響を受けやすく、緊張状態が続くと肩こりとして現れることがあります。ストレスを解消するためのリラックス方法を見つけることは、肩こりの改善にも繋がります。 趣味や休息時間を確保する、アロマテラピーを取り入れるなど、自分に合った方法でストレスを軽減しましょう。
3.4 冷え性
冷え性は血行不良を引き起こし、筋肉が硬くなりやすくなります。特に、女性は冷え性になりやすく、肩こりの原因となる場合もあります。身体を温めることで血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎ、肩こりの改善に繋がります。温かい飲み物を摂ったり、 Kleidungを重ね着する、湯船に浸かるなど、身体を温める工夫をしましょう。
3.5 眼精疲労
パソコンやスマートフォンの長時間使用による眼精疲労も、肩こりの原因となります。目の疲れは、首や肩の筋肉の緊張を高め、肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。目の疲れを感じた時は、休憩を取ったり、目の周りのマッサージを行うなど、適切なケアを行いましょう。
原因 | 具体的な例 | 対処法 |
---|---|---|
姿勢不良 | デスクワーク、スマートフォンの長時間使用、猫背 | 正しい姿勢を意識する、ストレッチを行う |
運動不足 | 運動習慣がない、デスクワーク中心の生活 | ウォーキング、水泳、ストレッチ |
ストレス | 仕事、人間関係、家庭環境 | 趣味、休息、アロマテラピー、リフレッシュ |
冷え性 | 薄着、冷房の効いた部屋にいることが多い | 温かい飲み物、 Kleidungを重ね着、入浴 |
眼精疲労 | パソコン、スマートフォン、読書のしすぎ | 休憩、目の周りのマッサージ、温罨法 |
これらの原因以外にも、肩こりは内臓疾患や神経系の問題が原因で起こる場合もあります。肩こりが慢性的に続く場合や、激しい痛みを伴う場合は、医療機関への相談も検討しましょう。
4. 更年期における肩こりの症状
更年期になると、肩こりが慢性化したり、今まで経験したことのないような重だるい痛みを感じたりすることがあります。肩こり以外にも、更年期特有の様々な症状が現れることが多く、これらの症状が複合的に絡み合い、より肩こりを悪化させる場合もあります。肩こりの感じ方も個人差が大きく、症状の出方も様々です。
更年期における肩こりの症状の特徴としては、従来の肩こりと比べて痛みが強く、広範囲に及ぶ傾向があります。首から肩、背中にかけて、重苦しい痛みや、こわばりを感じることが多いです。また、天候の変化や気温の低下によって症状が悪化することもあります。季節の変わり目や、冷房の効いた室内では特に注意が必要です。
4.1 肩こり以外の更年期症状との関連性
肩こりは、更年期の他の症状と密接に関連していることが多く、これらの症状が相互に影響し合い、悪循環を生み出すこともあります。以下に、肩こりと関連性の高い更年期症状をまとめました。
症状 | 肩こりとの関連性 |
---|---|
4.1.1 頭痛 | 肩や首の筋肉の緊張が頭痛を引き起こす場合や、逆に頭痛が肩こりを悪化させる場合もあります。特に、後頭部から首にかけての痛みを伴う緊張型頭痛は、肩こりと関連が深いとされています。 |
4.1.2 めまい | 自律神経の乱れによって引き起こされるめまいは、肩こりとも関連があります。めまいと同時に肩こりや首のこわばりを感じることが多いです。また、肩や首の筋肉の緊張が血流を阻害し、めまいを引き起こすこともあります。 |
4.1.3 ホットフラッシュ | ホットフラッシュによって体温調節機能が乱れると、自律神経のバランスも崩れやすくなり、肩こりを悪化させることがあります。また、ホットフラッシュによる発汗やのぼせ感が、肩こりの不快感を増強させることもあります。 |
4.1.4 倦怠感 | 更年期には、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れから、慢性的な倦怠感を感じることがあります。倦怠感は、身体を動かすことを億劫にし、運動不足につながり、結果として肩こりを悪化させる要因となります。 |
4.1.5 イライラ、不安感 | 更年期には、ホルモンバランスの乱れから精神的に不安定になりやすく、イライラや不安感を抱えることがあります。これらの精神的なストレスは、自律神経のバランスを崩し、筋肉の緊張を高め、肩こりを悪化させる要因となります。 |
4.1.6 不眠 | 更年期には、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れ、ホットフラッシュなどにより、不眠に悩まされることがあります。質の良い睡眠がとれないと、疲労が蓄積し、筋肉の緊張がとれにくくなり、肩こりを悪化させる原因となります。 |
これらの症状は単独で現れることもありますが、複数の症状が同時に現れることも少なくありません。肩こりと他の更年期症状との関連性を理解することで、より効果的な対処法を見つけることができます。
5. 肩こり・更年期のセルフケア対処法
更年期に伴う肩こりは、セルフケアである程度楽になる場合もあります。毎日の生活に取り入れやすい方法をご紹介するので、ぜひ試してみてください。
5.1 ストレッチ
肩こりは、肩や首周りの筋肉が緊張することで起こります。ストレッチによって筋肉をほぐすことで、血行が促進され、肩こりの緩和につながります。
ストレッチの種類 | 方法 | ポイント |
---|---|---|
首回し | 頭をゆっくりと左右に回します。 | 無理に回さず、痛気持ちいい程度で行います。 |
肩甲骨回し | 両腕を肩の高さまで上げ、肘を曲げて肩甲骨を意識しながら前後に回します。 | 肩甲骨を大きく動かすように意識します。 |
肩すくめ | 両肩を同時にすくめ、数秒間保持した後、ゆっくりと力を抜きます。 | 肩をすくめる際に息を吸い、力を抜く際に息を吐きます。 |
腕のストレッチ | 片腕を前に伸ばし、反対側の手で肘あたりを支えながら、胸の方に引き寄せます。 | 肩の後ろ側が伸びているのを感じながら行います。 |
5.2 マッサージ
マッサージは、血行促進効果が期待できます。入浴後など、体が温まっている時に行うのが効果的です。
肩や首の筋肉を指で優しく揉みほぐしたり、市販のマッサージボールやフォームローラーなどを利用して、肩甲骨周辺を刺激するのも効果的です。
5.3 入浴
温かい湯船に浸かることで、全身の血行が促進され、筋肉の緊張が和らぎます。38~40度くらいのぬるめのお湯に15~20分程度浸かるのがおすすめです。アロマオイルなどを数滴垂らすのも良いでしょう。
入浴方法 | 効果 |
---|---|
全身浴 | 全身の血行促進、リラックス効果 |
半身浴 | 心臓への負担が少ない、じっくり温まる |
足湯 | 手軽にできる、冷え性改善 |
5.4 食事
栄養バランスの取れた食事は、健康維持に欠かせません。更年期には特に、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを意識して摂取するようにしましょう。マグネシウムやカルシウム、ビタミンB群などは、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。大豆製品や牛乳、緑黄色野菜などを積極的に摂り入れましょう。
5.5 睡眠
睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、肩こりを悪化させる要因となります。質の良い睡眠を十分に取ることが大切です。寝る前にカフェインを摂取するのは避け、リラックスできる環境を整えましょう。寝る前にストレッチや軽い読書をするのもおすすめです。
規則正しい生活リズムを維持し、毎日同じ時間に寝起きすることで、体内時計が整い、睡眠の質の向上につながります。
6. 肩こり・更年期の医療機関での対処法
肩こりや更年期の症状でお悩みの方は、セルフケアだけでなく、専門家による施術を受けることも効果的です。ここでは、鍼灸院と接骨院での治療について解説します。
6.1 鍼灸院での治療
鍼灸治療は、東洋医学に基づいた施術方法です。肩こりや更年期の症状に対して、身体のバランスを整え、自然治癒力を高める効果が期待できます。
6.1.1 鍼治療の効果
鍼治療は、細い鍼をツボに刺入することで、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進します。更年期による肩こりでは、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れが原因となることがありますが、鍼治療はこれらの症状にも効果を発揮します。 また、痛みを鎮める効果も期待できます。
6.1.2 灸治療の効果
灸治療は、もぐさを燃焼させてツボに温熱刺激を与えることで、血行を促進し、身体を温めます。更年期に伴う冷え性や肩こりの改善に効果的です。 また、リラックス効果も期待できます。
鍼灸治療は、肩こりだけでなく、頭痛、めまい、ホットフラッシュ、倦怠感などの更年期症状にも効果が期待できます。症状に合わせて、鍼治療と灸治療を組み合わせることで、より効果的な治療が可能です。
6.2 接骨院での治療
接骨院では、主に身体の痛みや不調を改善するための施術を行います。肩こりや更年期の症状に対しても、適切な施術を受けることで症状の緩和が期待できます。
6.2.1 接骨院での施術内容
接骨院で行われる施術は、主に手技療法が中心です。マッサージやストレッチ、矯正など、症状に合わせて適切な施術を行います。肩こりの原因となる筋肉の緊張を緩和したり、関節の動きをスムーズにすることで、肩こりの改善を図ります。 また、姿勢の改善指導や、自宅で行えるストレッチの指導なども行います。
接骨院での施術は、更年期障害に伴う肩こりだけでなく、姿勢不良や運動不足、ストレス、冷え性、眼精疲労などが原因となる肩こりにも効果が期待できます。更年期の症状に合わせて施術内容を調整することで、より効果的な治療が可能です。
医療機関 | 施術内容 | 期待できる効果 |
---|---|---|
鍼灸院 | 鍼治療、灸治療 | ホルモンバランス調整、自律神経調整、血行促進、冷え性改善、疼痛緩和 |
接骨院 | マッサージ、ストレッチ、矯正 | 筋肉の緊張緩和、関節可動域改善、姿勢改善、血行促進 |
ご自身の症状や体質に合った医療機関を選ぶことが大切です。まずは、それぞれの医療機関に相談し、適切な治療方法を選択しましょう。
7. 更年期障害と肩こりに効く市販薬
更年期障害による肩こり、また更年期とは関係なく肩こりに悩んでいる場合、市販薬で症状を緩和できる可能性があります。ここでは、鎮痛剤と漢方薬について解説します。
7.1 鎮痛剤
痛みを鎮める鎮痛剤は、肩こりのつらい症状を一時的に緩和するのに役立ちます。市販薬として購入できる鎮痛剤には、大きく分けて解熱鎮痛薬と非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)があります。
7.1.1 解熱鎮痛薬
アセトアミノフェンを主成分とする解熱鎮痛薬は、比較的副作用が少なく、胃への負担も軽いため、安心して服用できることが多い薬です。ただし、長期間の服用や過剰摂取は肝臓に負担をかけるため、用法・用量を守ることが重要です。
商品名 | 特徴 |
---|---|
タイレノールA | アセトアミノフェンを主成分とした、錠剤タイプの解熱鎮痛薬です。 |
ノーシン | アセトアミノフェンが配合されており、速く効いて胃にやさしいのが特徴です。 |
7.1.2 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、炎症を抑える効果もあるため、炎症を伴う肩こりの痛みにも効果的です。イブプロフェンやロキソプロフェンナトリウム水和物などを主成分とするものが多く、即効性が高いのが特徴です。しかし、胃腸障害などの副作用が現れる可能性があるため、空腹時の服用は避け、用法・用量を守ることが大切です。
商品名 | 特徴 |
---|---|
イブA錠 | イブプロフェンを主成分とした、生理痛や頭痛にも効果的な解熱鎮痛薬です。 |
ロキソニンS | ロキソプロフェンナトリウム水和物を主成分とした、速効性の高い解熱鎮痛薬です。 |
バファリンA | アスピリンを主成分とした、胃にやさしいとされる解熱鎮痛薬です。 |
7.2 漢方薬
漢方薬は、体のバランスを整えながら、肩こりの根本的な原因にアプローチします。更年期障害による肩こりには、血行を促進する効果のある漢方薬が用いられることが多いです。
葛根湯(かっこんとう)は、肩こりだけでなく、風邪の初期症状や頭痛にも効果があるとされています。冷え性を伴う肩こりに適しています。
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は、筋肉のけいれんを和らげる作用があり、急性の肩こりの痛みに効果的です。
加味逍遙散(かみしょうようさん)は、更年期障害の様々な症状に効果があるとされ、肩こりのほか、イライラやホットフラッシュにも用いられます。
漢方薬は、体質や症状に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。薬剤師や登録販売者に相談しながら、自分に合った漢方薬を見つけるようにしましょう。また、効果が現れるまでに時間がかかる場合があるため、ある程度の期間継続して服用することが大切です。
市販薬は手軽に購入できますが、自己判断で服用せず、用法・用量を守ることが重要です。症状が改善しない場合や、副作用が現れた場合は、すぐに服用を中止し、医療機関に相談しましょう。
8. 日常生活で気を付けること
更年期世代の肩こりは、日常生活でのちょっとした工夫で大きく改善されることがあります。ホルモンバランスや自律神経の変動が大きい時期だからこそ、身体への負担を減らし、心身のリラックスを意識した生活習慣を心がけましょう。
8.1 姿勢
猫背や前かがみの姿勢は、肩や首の筋肉に負担をかけ、肩こりを悪化させます。 デスクワークやスマホ操作の際は、正しい姿勢を意識し、定期的に休憩を取り、軽いストレッチを行いましょう。
座っている時は、足を組むのも避けましょう。 骨盤が歪み、姿勢が悪くなる原因となります。足を床にしっかりとつけ、背筋を伸ばすことを意識してください。
8.2 運動
適度な運動は、血行促進効果があり、筋肉の緊張を和らげ、肩こりの改善に繋がります。 ウォーキングやヨガ、水泳など、無理のない範囲で継続できる運動を見つけましょう。激しい運動は逆効果になる場合もあるので、自分の体調に合わせて行うことが大切です。
8.3 入浴
シャワーだけで済ませず、湯船に浸かる習慣をつけましょう。 38~40℃程度のぬるめのお湯に15~20分程度浸かることで、血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれます。入浴剤を使用するのも良いでしょう。炭酸系の入浴剤は血行促進効果が高く、ハーブ系の入浴剤はリラックス効果が期待できます。
8.4 食事
バランスの良い食事は、健康な身体を作る上で欠かせません。 特に、更年期には、タンパク質、ビタミン、ミネラルを意識して摂取しましょう。マグネシウムは筋肉の収縮を調整する働きがあり、肩こりの緩和に効果的です。大豆製品、海藻類、ナッツ類などに多く含まれています。
栄養素 | 効果 | 多く含まれる食品 |
---|---|---|
タンパク質 | 筋肉の構成成分 | 肉、魚、卵、大豆製品 |
ビタミンB群 | 神経の働きを正常に保つ | 豚肉、レバー、うなぎ、玄米 |
マグネシウム | 筋肉の収縮を調整 | 大豆製品、海藻類、ナッツ類 |
イソフラボン | 女性ホルモンに似た働き | 豆腐、納豆、味噌 |
8.5 睡眠
質の良い睡眠は、心身の疲労回復に不可欠です。 睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、肩こりを悪化させる要因となります。毎日同じ時間に寝起きする、寝る前にカフェインを摂らない、寝室を暗く静かに保つなど、快眠できる環境を整えましょう。
8.6 冷え対策
冷えは血行不良を招き、肩こりを悪化させる原因の一つです。 特に、更年期は女性ホルモンの減少により、冷えを感じやすくなります。身体を冷やさないよう、温かい服装を心がけ、夏場でも冷房の使いすぎに注意しましょう。カイロや湯たんぽを活用するのも効果的です。
8.7 ストレス
ストレスは自律神経のバランスを乱し、肩こりを引き起こす大きな要因となります。 趣味やリラックスできる活動を見つけ、ストレスを溜め込まないよう工夫しましょう。アロマテラピーや瞑想なども効果的です。
これらの日常生活の注意点を守り、自分自身に合った方法で、更年期に伴う肩こりを少しでも楽にしていきましょう。
9. まとめ
この記事では、更年期における肩こりの原因と対処法について解説しました。更年期には、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、血行不良により肩こりが起こりやすくなります。また、姿勢不良や運動不足、ストレス、冷え、眼精疲労なども肩こりの原因となります。更年期の肩こりは、頭痛やめまい、ホットフラッシュ、倦怠感などの他の更年期症状と関連している場合もあります。
肩こりの対処法としては、ストレッチやマッサージ、入浴、食事、睡眠などのセルフケアが有効です。また、鍼灸院では鍼治療や灸治療、接骨院ではマッサージや電気治療などの施術を受けることができます。市販薬では、鎮痛剤や漢方薬なども効果が期待できます。日常生活では、正しい姿勢を保つ、適度な運動をする、ストレスを溜めない、体を冷やさない、目を休ませるなど、肩こりを予防するための工夫も大切です。つらい肩こりの症状でお悩みの方は、我慢せずに医療機関に相談してみましょう。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。
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