目次
はじめに
「最近、腰からお尻、足にかけて痛みやしびれを感じる…これは坐骨神経痛かもしれない?」
坐骨神経痛、聞いたことはあるけれど、自分の痛みが本当に坐骨神経痛なのか、どう対処すればよいのか疑問を抱えていませんか。本記事では、坐骨神経痛の原因、症状、そして効果的なセルフケアや治療法について詳しく解説します。
1. 坐骨神経痛とは?
上図のように、通常「坐骨神経(ざこつしんけい)」は梨状筋という筋肉とその他の筋肉・靱帯との間のわずかな隙間に挟まれる形で下肢まで伸びています。
そして、坐骨神経は人体で最も大きな神経で、腰椎から始まり、お尻や太もも、ふくらはぎを通り足先まで伸びています。この神経に問題が生じると、痛みが腰やお尻、さらには足まで広がることがあります。
坐骨神経痛は、このように腰から足にかけて走る坐骨神経が圧迫や炎症などの問題を起こすことで、痛みやしびれが生じる状態です。
デスクワークでずっと同じ姿勢の方、また介護職や建設業など腰に負担のかかりやすい方に多くみられます。
坐骨神経痛が起こる原因はさまざまで、腰椎の問題から起こるものもあれば、筋肉が硬くなり柔軟性がなくなることで起こるものもあります。
また、先天的に10人に1人くらいの割合で、図の梨状筋の中を坐骨神経が通っている方がいます。そうした人は、筋肉と筋肉の間ではなく、筋肉の中を神経が貫通しているため、より締め付けられやすい状況となり、構造的に坐骨神経痛になりやすい人が一定数おられるということになります。
1-1. 症状
- 腰から足にかけての痛み
- お尻や太もものしびれや灼熱感
- 足に力が入らない
- 足先まで痛みが広がる場合も
1-2. 自分の痛みが坐骨神経痛かを判断する方法
坐骨神経痛と判断できる一般的なサインは、腰から下にかけての痛みが片側に集中しているか、歩行や立ち上がりに困難があるかどうかです。特に、長時間座っていると悪化する痛みがある場合、坐骨神経の問題である可能性が高いです。
2. 坐骨神経痛の主な原因
原因はひとつではない
坐骨神経が圧迫をうけたり炎症が起こることによって症状がでたものの総称が坐骨神経痛であるため、その原因は複数あります。
2-1. 椎間板ヘルニア
最も一般的な原因は、腰椎の椎間板が突出し、坐骨神経を圧迫することで生じる椎間板ヘルニアです。特に10代~20代に多く見られます。40歳を超えると、ヘルニアの可能性は基本考えられません。もしヘルニアが見つかったとしても、それは若い頃に脱出したヘルニアであり、別の原因が考えられます。
2-2. 変形性腰椎症
加齢による腰椎の変形が神経に負担をかけ、痛みを引き起こすことがあります。これは中高年に多く見られる原因です。
2-3. 梨状筋症候群
お尻にある梨状筋が硬くなることで坐骨神経を圧迫し、痛みを引き起こします。この場合、筋肉の緊張が主な原因です。
2-4. その他の要因
姿勢不良、運動不足、過剰な体重負担なども、坐骨神経に負担をかける原因となることがあります。
骨盤の歪みから痛みが出ることもある
上記以外の原因に、骨盤が歪んでしまったために生じている坐骨神経痛もあります。
骨盤の歪みは、過去のケガや、反復する生活動作、疲労などからも発生します。
このような場合は、骨盤の歪みを正すことが改善の早道です。
- 過去に強く尻もちをついたことがある
- 過去に階段から落ちたり高所から転落した
- 膝から突き込んで転けたことがある
- 重い荷物や人を中腰でよく持ち上げたり支える
- デスクワークなど同一姿勢で座り続ける
このようなことが原因で、骨盤が歪むことがあります。もし骨盤の歪みがある場合は、他の原因よりも優先的に除去する必要があります。
3. 坐骨神経痛の治し方
3-1. セルフケア
症状が軽度であれば、自宅でできるセルフケアが効果的です。
ストレッチ 梨状筋や腰部のストレッチは、坐骨神経の圧迫を軽減するために役立ちます。次のようなストレッチを試してみてください:
- 仰向けで膝を抱え込む「膝抱えストレッチ」
- 座って足を交差し、上半身を前に倒す「梨状筋ストレッチ」
温冷療法 冷却パックで炎症を和らげた後、温めることで血流を促進し、回復を助けます。
姿勢改善 デスクワークや長時間座ることが多い方は、姿勢に注意することが重要です。背中を丸めないようにし、腰に適切なサポートを提供する椅子やクッションを使いましょう。
3-2. プロフェッショナルによる治療
症状が中度から重度の場合は、専門家に相談することが重要です。
原因を特定した上で介入することが望ましいため、しっかりと状態を確認してもらえる院を選びましょう。
物理療法 理学療法士や治療家による筋肉の調整や神経の解放を目的とした治療が有効です。特に、マッサージや関節調整、または電気療法などがあります。
薬物療法 炎症を抑えるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や筋弛緩薬が処方されることがあります。
手術 極端な場合には、外科的処置が必要となることがありますが、これは最後の手段として考えられるべきです。
4. 坐骨神経痛を予防するための生活習慣
1. 定期的な運動 腰部や臀部の筋肉を強化するエクササイズは、坐骨神経への負担を軽減し、再発を防ぐのに役立ちます。
2. 正しい姿勢を保つ 立ち姿勢や座り姿勢を見直し、腰に過度な負担がかからないようにしましょう。
3. 適切な体重管理 過剰な体重は腰椎に負担をかけるため、適切な体重を維持することが重要です。
まとめ
坐骨神経痛は、原因を正しく理解し、適切なケアや治療を行うことで改善が期待できる症状です。軽度の症状であれば、セルフケアを取り入れることで痛みを軽減することが可能ですが、長引く場合や強い痛みがある場合は、専門家に相談することが大切です。この記事を参考に、日常生活でのケアを取り入れ、坐骨神経痛と向き合いましょう。
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