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ストレートネック(スマホ首)の原因
首にはアーチがある
ストレートネック(スマホ首)は、現代病のひとつ。
首がまっすぐになっているからいいんじゃない?と思うかも知れませんが、本来首は弯曲しているのが正常です。
正常な首の骨=頸椎は7個あり、上図のように前弯といって、前にカーブしています。
こうしたアーチがあることで、ボーリングの重さほどもある頭を細い首でも支えることができるのです。
ちなみに、その下の胸椎は通常12個あり、後弯しています。胸椎の下の腰椎は5つで首と同じ前アーチです。そのため、背骨は全体としてS字上にカーブしています。
ストレートネックとは、この頸椎の前カーブが失われた状態。
見た目の印象としては、猫背で巻き肩、顎が前に突き出て、なんとなくだらしない、力のない印象を与えてしまいます。
ストレートネックの弊害は、首の負担が増えることによる首の痛みや寝違えの増加、頭痛、首肩の血流不良による肩こり、交感神経の緊張による噛み締めや不眠など、多岐にわたります。
ストレートネックの主な原因は、スマホ首など言われるくらいなので、やっぱり、猫背から。
その猫背も、パソコン作業、スマホの作業、長時間の座り仕事から発生します。
枕とストレートネックの関係
他には、高すぎる枕なんかも原因になっていたり。
枕が高すぎると、下図のように首の骨ストレートになってしまいます。
逆に枕がないと人によっては顎があがりすぎて頭と首の血流を阻滞してしまい危険な場合もあります。
横向きで寝るときには枕に厚みがほしいので、ある程度厚みがあって、かつ仰向きで頭を置くとちょうど頭が水平になるくらいには凹んでくれるくらいの、普通のかたさ枕がおススメです。
首の土台となる胸椎の猫背が原因
首がストレートになってしまうのは、結局のところ、首の土台である胸椎が猫背(後弯変位)になることが原因です。土台である胸椎がカーブしてしまうから、顎が突き出てしまいます。
そのため、胸椎がちゃんと立つように、肩背部の筋肉を働かせて、同時に巻き肩を正していかなければなりません。
さらに、猫背になった場合の筋肉のバランスをみてみましょう。
ストレートネックをつくる原因となる猫背の姿勢は、上図のような筋肉の状態になっています。青と赤の矢印が交差してますが、
赤は縮んでいる筋肉をあらわし、青は伸ばされている筋肉を指します。
このような筋肉のバランスになっています。
つまり、ストレートネックとは、首の後ろの筋肉が縮み、胸の前の筋肉が短縮することにより、顎が前につきでて猫背・巻き肩になる結果起こるわけです。
特に、縮んでいる胸の前の筋肉を緩めてあげて、サボってしまっている肩甲骨の周りの筋肉を働かせてあげることが大切です。
ストレートネックの治し方
椅子に座っても立ってもかまいません。
顎を少し上に、みぞおちを突き出すようにして、肩甲骨を寄せます。
そのまま肩甲骨を後ろに回すようにして、腕を後ろ外方に広げましょう。
手は親指を外に開くように(親指が外に来るように)腕を外側に捻ります。
胸の前が伸びていることを確認します。
できる方は、顎を上に向ける前に、受け口(下顎を突き出して)にしてから、上を向くと顎下や胸の前がよりストレッチされます。
タオルを使った方法も効果的です。
図のようにタオルを持ち、上下にスライドするよう動かします。手の上下を入れ替えて、均等に行います。
この方法も、胸の前をストレッチしながら、肩背部の筋力を強化できるので、オススメ★
呼吸に合わせて行いましょう。
座り方も見直して
首の問題であっても、腰の状態が悪いと、どれだけ頑張ってもストレートネックは治りません。
さきほどお伝えしたように、胸椎が曲がってしまうと首がストレートになってしまいますが、その胸椎=背骨を伸ばすには、根本的には腰の位置がちゃんとしていないと自然に背骨を伸ばすことができないからです。
上図のように、腰が丸くなって、いわゆる「受け腰」になってしまっていては、嫌でも猫背になってしまいます。
椅子には浅めに腰かけて、腰のベルトラインくらいのところに、丸めたタオルやペットボトルをおいてみましょう。腰がしっかり立てば、背筋は嫌でも伸びます。
「立腰」といいますが、腰が立つと、背筋が力をいれずとも自然にのびて、顎も自然に引かれて、ストレートネックの原因が解消されます。
スマホやパソコンに集中しているとついつい猫背の姿勢に戻ってしまうと思いますが、丸めたタオルやペットボトルを腰の後ろに置いておくと、常に意識することができる意味でもオススメです。
上述のストレッチと合わせて、ぜひ、良い姿勢の意識も継続してみてください♪
ペットボトルを頭の上に載せる
当院の施術の基幹技術の一つに、「頭軸圧法」があります。
頭のてっぺんに軽い圧を加えることで、頸椎から背骨全体を整え痛みや歪みを改善する方法です。
じつは、この方法、自宅でも簡便的に行うことができます。
それが「ペットボトルを頭の上に載せる」ことです。
やり方は簡単。大きめのペットボトル(2リットルペットボトルなど)に、水を1リットルほど入れフタをして、頭のてっぺんに載せて手を離してバランスをとったり、歩いたりします。
首の痛みがある方は、これを数日繰り返すと楽になります。
氷を使った頚部の冷却(ハンディ氷のうなどを用いて)とともに行いましょう。
ここまで聞いて、
「え?重い物のせたら首を傷めるんじゃないの?」と思われたかもしれません。
突然ですが、アフリカの砂漠地帯で水瓶を頭に載せて歩く女性や子供たちの頸椎はどうなっているのでしょう?
彼女ら(彼ら)の首はスラッと綺麗な首をしています。
実は、疫学調査でこれらの地域の人々の首の異常がとても少ないことが分かっています。
首に負担をかけているようなのに、首の疾患が少ないってどういうこと?
首の骨の形はお椀のように重なっていて、首の骨がむち打ちなどでずれていたとしても、頭のてっぺんから重心軸に沿って荷重が加われば、ズレていた首の骨がスルッと滑るように動いて元の位置に戻ってくれるのです。
これは、壺の中に液体が入っているからこそ、わずかな偏心があっても頭のてっぺんからまっすぐに重心軸に沿って首をおしてくれるためです。
とはいえ、
猫背のまま頭にペットボトルを載せれば重心軸とずれた方向に圧力がかかり傷めてしまいますので、いったん壁に背をつけて良い姿勢に戻して、鏡をみてまっすぐ首に圧力がかかっているか確認しながら、ペットボトルを載せる方法で首の骨の歪みをケアしていきましょう★
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