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便秘に効くツボとセルフケア

まずは便秘ってなんだろう?ということで、便秘ってどこからどこまでが便秘なのでしょう。

便秘の定義として、「3日以上でていない」もしくは「毎日でてても残便感がある」状態と日本では定義されています。

とすると、私は便秘ではないのでは??となる人も多いのかもしれませんが、それでもコロコロ便がでていたり、下剤を使ったりウォシュレットを使わないと出ない人も便秘といえるかもしれませんね。

でも、この定義を知っておくと、「昨日出てなかったから便秘じゃないだろうか…」と過剰に気にする必要はなくなります。

ただ、毎日スッキリ快便っていうのが一番いいですよね。毎日快便、目指していきましょう!

お急ぎの方は、目次の「便秘にオススメのツボご紹介」からみてくださいね

便秘からくる身体の様々な不調

まず便が長く腸に停滞するとガスが溜まって腸の中で充満し、お腹がはったり食欲がなくなったり、ひどい場合には、めまいや吐き気を伴うこともあります。

腸に古い便が溜まると腸内環境がも悪くなり悪玉菌が増えます。この悪玉菌が「活性酸素」を増やすので、こうした有害物質が血液をまわって全身へと運ばれるため、身体への悪影響もはかりしれません。

たとえば、汗などにも有害物質が混じるため、肌トラブルや口臭、体臭なども悪くなるので、腸環境をきちんと調えないと全身に関わってくることがわかるかと思います。

また、腸は第二の脳といわれるくらいですから、自律神経にも深く関わります。自律神経が乱れると、疲れやすくなったり、ストレスにも弱くなるので精神的に悪循環に陥ったり、胃腸の働きや睡眠とも関わってきます。

腸内環境が悪化し、糖や脂肪の消化吸収が悪くなると、糖尿病や高脂血症にもつながるので、たかが「便秘」と油断しないようにしたいものですね(;^ω^)

タイプ別便秘の原因

西洋医学からみた便秘の原因

西洋医学的な便秘の原因は、主に筋力低下や運動不足、食物繊維の不足や水分不足、ストレスや過度の緊張などが挙げられます。

また、職業柄お通じを我慢する人(ドライバーや恥ずかしくて我慢する人など)も便秘になりやすく、高齢者や寝たきりの方にも起こります。

注意が必要なのは、がんや腸捻転や癒着などで便秘になるタイプ。激しい腹痛や嘔吐を伴う便秘はすぐ病院にいきましょう。

東洋医学で考える便秘の原因

ここからは、東洋医学的な便秘の原因を考えてみましょう!

①陽気が足りなくて便秘になるタイプ

 冷え症タイプです。身体を温めて巡らせる力である「陽気」が少なくて大腸の動きが悪くなり便秘になっちゃいます。身体が冷えないように運動をしたり、冷飲食や身体を冷やす食べ物の摂取を控えたりして、巡らせる力をつける必要があります。

②津液や血がたりなくて便秘になるタイプ

 身体を潤す水分(津液・血)が足りないタイプです。乾燥肌であったり、尿量が少なかったり喉も乾きやすいタイプです。身体の芯に熱をもつことも多く、気血がたりず体力がなくて水分不足になっている方もいます。潤す水分が減ることで、熱が中にこもりやすい方も、この中にはいります。

③脾胃がよわいタイプ

 脾と胃はセットで考えることが多いのですが、東洋医学でいう脾は運化といって身体の栄養素や水分の流れをくまなく運搬する働きがあります。また、消化や吸収を司るので、脾や胃が弱ると胃腸の働きが悪くなり、便秘になってしまいます。

④衛気失調タイプ

 衛気(えき・えいき)とは体温調節をしたり、免疫であったり、身体の内側と外側の環境をうまく調整する門番のような役割をしている気のことです。この衛気が失調すると、身体の内部と外部の交通をうまくする働きをしているので当然お通じにも影響します。肺気はこの衛気とも関連が深く、呼吸器が弱い方も便秘になりやすいのはこのためです。

⑤ストレスによる気滞タイプ

 ストレスをずーっと受けている方、緊張しやすいタイプの方は気の流れが悪くなり、便秘になりがちです。この場合に多く関係するのは肝の臓です。

 また、デスクワークで座る時間が長い方には非常に便秘が多いのを臨床上経験しています。これも運動不足で気の流れが滞ってしまっているので、軽い運動やウォーキングをしてみることで改善されやすいです。

以上、細かく言えばまだありますが、上記5タイプに分けて考えることが基本であると思います。

便秘におススメのツボご紹介

では、上記5つのタイプに効くツボはなんでしょうか?

もちろん、それぞれのタイプに分けてツボをやれれば一番良いのですが、ご自身のタイプを間違えてしまっては元も子もありません。

なので、5つすべてに共通してくるツボをご紹介します。

それは、腕にある「曲池(きょくち)」というツボです☆

突然ですが、大腸ってどんな形をしてますか?

そうなのです、腸って曲がりくねってますよね。

曲池のツボは大腸経といって大腸の流れに属し、しかも曲がりくねる「曲」の字のある曲池が便秘に効きます(実は、下痢にも効くのですが…)

便秘の場合は、この曲池というツボを、親指などで時計回りにぐりぐりまわすように揉んでみましょう。もちろん、お灸するのもいいです(^^♪

合谷(ごうこく)と相性の良いツボなので、合谷をプラスしてもいいですよ。

ツボの場所は、肘の外側ですが、肘を曲げて外側にあるポコッと出っ張った骨の内側にあるくぼみです。写真の位置を参考にしてみてくださいね♪

【支溝(しこう)】

支溝は三焦経という気と水の流れを調節するツボなので、大腸の動きや水分の調整に働いて、便秘改善のわりと有名なツボです。

ここを丁寧に指圧してあげることで、便意が催されることもしばしば♪ぜひお試しあれ。

便秘解消マッサージ

次に、便秘解消のマッサージをご紹介します。

このマッサージは、副交感神経を優位にしてくれるので、便秘に限らず緊張を解きたい時や体調の悪い時、不眠の時などに実施してみると効果大です!

やり方はカンタン♪

右手を下、左手を上にして手のひらを重ね合わせて(これは省いてもかまいません)、

手のひらでお腹を大きく時計まわりにまわしてマッサージします。

上は肋骨のきわ、下は骨盤や恥骨のラインあたり、横腹も、できだけ広く大きくゆっくりとまわすようにしてみてください。

回数は6の倍数。6×6で36回くらいを目安にゆっくり呼吸とともにまわします。

強さは、できるかぎり弱く。圧を加えるというよりは手で皮膚や衣服との摩擦を感じる程度で撫でさするくらいがいいです。とにかくゆっくりめで行ってください。

ほのかに摩擦でお腹があたたまる感じがあれば、OKです!

そして、呼吸と合わせて行います。

下に下げる時は息を鼻から吐いて。

上に上げる時は鼻から吸って。

このように呼吸と合わせながらゆっくりとおこなってください。

提肛逆腹式呼吸

便通を促すもうひとつの運動は、呼吸です。

「逆腹式呼吸」をご存知でしょうか?

普通の腹式呼吸は、別名横隔膜呼吸といって、息を吸う時に横隔膜を下げるように呼吸します。

便秘の方でなりがちなのは、胸式呼吸です。肋骨や鎖骨などの胸を持ち上げて呼吸するので、肩や首が凝ってしまい緊張が解けず交感神経優位となってしまいます。

胸式呼吸になってしまっている方は、猫背の方や口呼吸になっている方、体力のない方に多くみられます。

一方で、腹式呼吸は自律神経が関わっている横隔膜を動かすのでリラックス効果があり、横隔膜を下げた時に内臓がほどよく動き、胃腸の調子も良くなります。

深く息を吸うことで、ストレスなども緩和されるため、腹式呼吸で十分なのですが、さらに効果の高い逆腹式呼吸をご紹介しますね♪

■横隔膜を下げて息を吸う時にお腹を引っ込めて、吐くときにお腹を膨らまします。

最初のうちは、息を吸ってお腹を引っ込めるときに、お臍が背中の方へと近づくイメージをしながらやってみましょう。そして、息を吐いてお腹を膨らます時はお臍が膨らんで突き出すイメージをしましょう。

さらに、もうひとつ。

息を吸ってお腹を引っ込めるときに、肛門を上へ持ち上げます。

※正しくは、会陰(肛門と生殖器の間)を百会(頭のてっぺん)に向けて持ち上げます。

このように、横隔膜を下げて息を吸って、お腹を引っ込めると同時に、肛門を引き上げるという3つのことをいっぺんに行うので、やや難易度が高くなりますが、腹圧が最大限高まるので内臓を刺激し、効果は抜群!!

最初はゆっくりひとつずつを意識してやってみてくださいね。

肛門を引き上げる理由は、横隔膜を下げてお腹をへこませると下への圧力が高くなります。圧力が下へと逃げてしまって、内臓が下へと下垂してしまううえに骨盤の底にあたる骨盤底筋が弱ってしまうので、肛門を引き上げることでちゃんと下からも圧力を帰してあげることが大切です。

まとめ

便秘はそれだけでなく、様々な不調と通じ合っているので、ほうっておかない方がいいのです。

日々緊張しすぎていたり、食事に問題があったり、運動不足であったり、呼吸に問題があったり、女性はホルモンとの関連があるため、ご自身の生活や体質を考えるきっかけにもなるかと思います。

鍼灸はこうした身体のバランスの乱れを調えて流れをよくしてくれますので、自分でどうしても改善できない場合は、相談できる場所の一つとして覚えておいて頂ければ幸いです。


京都市東山区三条の鍼灸・接骨院 白澤堂HAKUTAKUDOU

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Nagahama

はじめまして、鍼灸・接骨院「白澤堂HAKUTAKUDOU」の院長・長濱です。 当院では、東洋医学の幅広い知識を現代に活かし、皆様の健康を支える施術を行っております。気血のバランス、骨格のバランスを整えて本来の正常な機能と動作を取り戻すことが大切です。心身のお悩み、お気軽にご相談ください。

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