1. HOME
  2. 東洋医学徒然~ブログ~
  3. 症状別記事
  4. ぎっくり腰とは?【99%の人が知らない腰痛の新常識】

ぎっくり腰とは?【99%の人が知らない腰痛の新常識】

重いものを持ち上げて/朝顔を洗おうと屈んだら/車から降りようとした瞬間/くしゃみをした途端…

ギクッ!(;´Д`)…

やってしまった・・・

そして腰が伸びない曲げれない動けないと三拍子のぎっくり腰。。。

何の前触れもなくとても強い痛みに急に襲われることから、ドイツ語では「魔女の一撃Hexenschuß」ともいわれます。ぎっくり腰って、日本人だけじゃないんですね笑

医学的に正式な名前は「急性腰痛症」で、程度にもよりますが一度傷めてなんの対策もしなければおよそ3~4週間ほど継続するものをいいます。しかも、ぎっくり腰を経験したことのある人の中でも4人に1人は1年以内に繰り返してしまうのです(゚Д゚;)ギャー

私自身、情けないことに実は何度も経験があります。娘と遊んでる最中や、患者さんの施術中に倒れて動けなくなったことまであります(;_:)1年に2度ほど、毎年繰り返していました。

現在は、ある対策をしてからまったく発症しなくなったため、腰痛症には困らなくなりました。この記事でも、その対策の中で私が特に大切と考える内容をお伝えしようと思います。

ぎっくり腰(急性腰痛症)の原因

一般的に考えられている原因

現代医学において急性腰痛症の詳しい原因はよくわかっていないとされています。椎間板・椎間関節・仙腸関節といわれる組織や構造を捻挫することによって急な炎症が起こって発生すると考えられていますが、これは原因ではなく結果です。

腰の骨を捻挫すると同時に、腰まわりの筋肉・筋膜が裂けて(肉離れ)しまい、急激に炎症反応が強くなり、あの強烈な痛みを感じてしまうとも考えられています。よく、足首を捻挫したときも靱帯を損傷してバーッと腫れますよね。捻挫というのは急な力によって関節が大きく動き、それによってまわりの筋肉や靱帯や腱を傷めてしまうものなので、ぎっくり腰も「腰椎捻挫」ということができます。

これらが起こっているかどうかは、レントゲン、CTやMRIでも捉えることができないので、「考えられている」としかいいようがないのですね。

そういう意味では、発症するシーンを思い浮かべると、重いものを持ち上げたり、冷えている時に急に動かしたりして起こることが多いので、こうした要因が重なって起こってしまうのでは?ということはできます。でも、同じ動作であってもぎっくり腰になる人と、ならない人がいますよね。ましてや一度ぎっくり腰を発症した方は繰り返しやすくなる…ぎっくり腰になりやすい状態になってしまっているということ。このように考えると、ぎっくり腰を起こす人とそうでない人には、決定的な差=真の原因が潜んでいるのはないかと思いませんか?

1980年以降、腰痛の原因の背景には心理的・社会的な要因が関わっているといわれ始め、職場や家庭における心のストレスがけっこう大きな原因になりうることが分かってきました。「心因性腰痛」と呼ばれるものです。なかには、一度起こったぎっくり腰が恐怖体験となり、繰り返すんじゃないかという恐怖を回避する思考となり、運動不足となり結果繰り返してしまう、というなんとも痛ましい悪循環もあるようです(;´Д`)カナシイ

本当の原因

整復医学における痛みの真の原因は、「関節」にあると考えています。特にぎっくり腰においては、骨盤を構成する仙骨と腸骨との間の「仙腸関節」が離開(ひらく)することによって引き起こされる、関節由来の痛みです。

図は骨盤ですが、黄色いマーカーをつけた「仙骨」と「腸骨」をつなぐ人体最大の関節を「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」といいます。

質量比率の高い巨大関節でかつ人体の土台であるがゆえ、全身に及ぼす影響は甚大です。

前方の恥骨結合とともに、リング構造となって上からかかる荷重を分散します。

図の2本の赤いラインが仙腸関節の関節面の傾きを表しています。ちょうど、左右の腸骨が三角形の仙骨を両側面から挟み込むように受けています。

このような挟み込みの受け方を、工学の分野では「テーパ軸受け」「テーパベアリング」と称します。

テーパ軸受を用いた重量計は、精密かつ正確な重量を測る場合に用いられます。図のように円錐状にくりぬかれた土台の上に、ぴったり合う正三角錐をはめ、その上に測定対象物を載せるとより精密な重量を測定することが可能です。

このようなテーパ機構が人の骨盤にも備わっており、上半身の荷重を骨盤部で左右均等に分散し、両方の下肢へと等しく重力配分するようにできており、重心が逸脱した場合、機構が正常であれば重力偏差を感作してただちに体水分を移動させ、神経系よりも速く応答することができるので、転倒を防いで直立を自動保持できるのです。

このメカニズムがなければ、神経による姿勢調節のスピードだけでは制御が間に合わずに転倒してしまいます。ヒトが他の動物と異なり直立して歩くことができるのは、他ならぬヒト特有の骨盤形状にあるのです。

このようなテーパと呼ばれる先細り形状による軸受は、例えば日常では列車の線路とか、ベアリング工具などでよくみられます。

さて、ぎっくり腰のおこりやすい状態というのは、ヒトに備わるすぐれた重力定量器としての骨盤[仙腸関節]部がもつ、テーパ構造が崩れた場合に起こります。

正常な骨盤と、仙腸関節が開いた場合の骨盤との違い

図に示すように、正常であれば上半身からの荷重を両脚へと均等に配分して受けることができるため、腰部に形成された適正な圧力により腰が安定し、痛みなく動くことができます。

一方、仙腸関節の一方もしくは両方の関節面が離開(開く・ゆるむ)した場合、先述したテーパ軸受構造が破綻し、上半身からの重量を適正に受けることができず、ぐらぐらの不安定な状態で受けながら動こうとするため、周囲の筋・筋膜・靱帯などの軟部組織にも多大な負担を要求します。

このような状態では、剛性を欠いてしまった骨性の不安定さを回避するあまり、周囲の筋肉は半ば代償的に防御するため常に緊張していなければならず、こうして生まれた異常な筋緊張が慢性的な腰痛をも引き起こしてしまいます。

こんなふうにしてガチガチに張ることであなたの不安定になってしまった腰を守って安定させてくれている健気な腰の筋肉を、強揉みのマッサージで緩めてしまうなんて、なんて可哀想なことと思いませんか(´Д`;)

せっかくテントが倒れないように一生懸命支柱を縄でひっぱって支えてくれている縁の下の力持ちである筋肉の緊張を解いて邪魔をしてしまうようなものです。

※マッサージはダメといいたいわけではありません。むしろ、私も受けるの好きです(^^)。固まった筋繊維をほぐして血行を促進させたり、リラックスによって緊張もほぐれるので、効果を期待できると思います。でも、根本的な生活習慣や原因を無視して、強押しのマッサージで痛みをごまかすようであれば逆効果もありうるということもとどめておかなければと思います。

ところで、仙腸関節が離開(開く・ゆるむ)してしまった状態というのは、なかなか想像がつきにくいかもしれません。というのは、骨盤の関節は通常「不動関節」と呼ばれているくらい、周りの強靭な靱帯によってもともとガッチリと守られているのです。

それぐらい骨盤部は動いてはならないスタビリティ(安定性)が求められる大切な部位であるということですね。

ただし、仙腸関節は厳密には「不動関節」ではありません。

生体(生きている個体)においては、仙腸関節は僅かながら動いているのです。むしろ動きながら潤滑性を高めつつ動的なバランスをとっています。

よく骨盤が歪むと表現しますが(骨盤は歪まないと言う方もいらっしゃいます)、仙腸関節面が離開することによって生じるズレは、95%以内の患者さんで1mm以下です。0.7mmズレるとひどいぎっくり腰。3mmズレると車椅子生活(立つことができなくなる)を余儀なくされます。

この仙腸関節のズレをもう少し具体的に表現すると、仙骨に対して腸骨が前上方(斜め上前方)にズレた状態です。

模式図で簡易的に表すと、正常直立位では図中のピンクの矢印で表す上半身からの荷重線と、下半身からの抗力線は一直線上に並んでいます。

しかし、骨盤(腸骨)が赤矢印の方向である前上方へと回転した場合(不正確な表現ですが、この記事では前上方に回転した状態を「骨盤がゆるむ」と表現します)、上下に拮抗するピンクの矢印の重心線は離れてしまうため、偶力(回転力)がうまれます。

結果的に、相対的には仙骨に対し腸骨は前上方転位しているにも関わらず、骨盤全体としては後傾位となり、いわゆる猫背の姿勢となってしまうのです。

これを戻そうとして発生する筋緊張の増加と、背骨後面の関節の離開による痛みの原因となります。

最後に、どうして前上方へと骨盤が回転して、仙腸関節が離開してしまうのでしょうか?仙腸関節が離開する、ということすらも原因ではなく結果です。仙腸関節が開いて緩んでしまう原因があるのです。

日常生活に潜む数々の不良姿勢と歩行不足

結論からいうと、骨盤が開き緩んでしまう原因は、日常生活における不良姿勢および歩行不足です。

職場で中腰姿勢、重いものを繰り返しもつ、座位でのデスクワーク、車の運転。

家庭ではソファでくつろぐ、椅子での不良姿勢、床に座る、テレビやスマホや読書。

残念なことに、楽な姿勢は基本的に不良姿勢といえます。

これらの姿勢はみな骨盤の緩みをつくってしまいます。つまり、仙腸関節の離開です。これらの不良姿勢が原因で骨盤が緩んだ状態が持続し定着してしまった上に、歩行不足で骨盤を直立位に保持できなくなった状態が長く続くと、ぎっくり腰の準備が整います。

ふとした動作や、重いものを持ち上げた瞬間、はたまた冷えや疲れなどの条件が重なって、ある日突然…

ギクッ!!!(;´Д`)アッ…!

と、魔女の一撃をくらうことになってしまうんです。

関節が不安定になっていたところに、さらなる大きな離開応力が加わることで、関節由来の痛みと同時に炎症が一気に諸組織に広がってしまいます。

とくに気をつけたいのは長時間の座位。なかでもリクライニングのような姿勢。

尾骨をおさえて座ってしまうことが最悪です。

車の運転なんかもそうですね。

正しい座り方では骨盤の「座骨(ざこつ)」が座面と接点しますが、仙骨の先端にある「尾骨」を圧迫して座ってしまうと、仙腸関節の上面から離開し(ひらいて)てしまい、先述の前上方への回転を助長してしまいます。

更に危険なことは、尾骨の圧迫は脳脊髄液の環流まで阻害し、下肢静脈の鬱血や脳機能への悪影響をもたらします。いわゆるエコノミー症候群ですね。

ここまでをまとめると、

ぎっくり腰の真の原因は、主に日常生活の不良姿勢と歩行不足であり、その結果として仙腸関節の離開した状態がつくりだされます。これらの条件が揃ったところに、ある日突然の動作や冷えや疲れがトリガーとなって、炎症が一気に広がり、強烈な痛みを経験することになるということです。

ぎっくり腰の治療

一般的な治療

一般的な医学の観点からいえば、比較的軽度のぎっくり腰であれば、すぐに医療機関にかかる必要もなく、基本的には安静です。周囲のサポートが受けられるのであれば、コルセットなどを用いながら適度に動かしつつ、回復を待つことが一般的でしょう。

ただし、痛みがひどくて日常生活に支障をきたしたり、どんどん痛みがひどくなって良くならなかったり、しびれが脚にでてきたり、腰の範囲を超えてお尻から下に痛みとしびれを感じるようになった場合は病院の診察を受けた方がよいでしょう。

ぎっくり腰だと思いきや、実はヘルニアや腰椎の骨折であった、ということもあるからです。とくに排尿・排便がしにくいという場合にはすぐに病院(整形外科)を受診することを強くお勧めします。なぜなら、排尿・排便を支配する神経がもし障害を受けたなら、処置が遅れるとその後も回復しない不可逆的な後遺症となってしまうからです。

当院独自の治療法

当院でのぎっくり腰の治療法は、前節で説明した仙腸関節のずれ=腸骨の前上方転位を正す整復法を施すことです。正確には、ズレた関節を本来の位置へ戻すとともに、関節間の「潤滑」をとりもどすことを目的とした手法です。

離開してしまった関節は、関節面間の潤滑がなされず力学的な伝達がうまく伝わらない状態となっています。このような状態では、ヒトが直立して歩くのに必要な関節のもつ油圧の機能(力をうまく伝えながら分散させ、摩擦を減らす)を発揮することができず、のちに様々な症状へと悪影響を波及させることになるので、軽度なぎっくり腰であっても仙腸関節面の潤滑性は施術によって取り戻しておくことが大切です。

その方法は、徒手的に仙腸関節面にごく柔らかな圧をかけ続けることです。

関節は、関節包という袋で包まれ密閉されており、少量の関節液が介在するため、関節軟骨どうしはリニアモーターカーのように直接接触せず少し浮いた状態となっています。

適正な圧力で潤滑が獲得されれば、ただちに油圧機構が働き、スーッとなめらかに滑って、関節面どうしはお互いの最適な位置を認識しあって元位置へと落ち着くのです。

左図、患側骨盤は前上方変位し、仙腸関節面が離開している。

右図、適正な圧力により関節面間の潤滑性(摩擦を低減させ滑りやすくなること)が高まり、自然に骨盤の前上方転位は自動整復される。この時、正しい方向と持続圧が要求されるのであって、特別強い力は必要ない。

整復完了後、仙腸関節部にアイシング(氷での冷却)を行なって、患部に温度差による圧力をかけることで整復位置を定着させます。関節の安定には72時間かかるので、3日間は普通に歩くなどして無理な運動は避けます。

アイシングについて

ぎっくり腰は腰部の捻挫です。ケガや捻挫の際は、迷わず氷で冷やすアイシングをしましょう。その後の炎症の程度や腫れ、痛みを最小限にくい止めることができます。

急性期は冷やし慢性期は温めるといいますが、アイシングはどのフェイズでもやって頂いて大丈夫です。むしろやった方がいいでしょう。患部が安定し治癒環境を整えますし、冷却後に血流も良くなります。

アイシングの方法の詳しい記事は以下をご参照ください。

ぎっくり腰や腰痛を繰り返さないために

繰り返すぎっくり腰を予防し、起こりにくい体をつくるには、生活上の体の使い方も意識していかなければなりません。順番に見ていきましょう。

基本姿勢の考え方

ぎっくり腰になりにくい基本姿勢は、腰の前弯をつくることです。無理に反るのではなく、骨盤を前に倒すようにしてあげると、自然な前弯をつくることができます。

後ろにもたれて座ったり、中腰姿勢でいたり腰は曲げている方が楽なのですが、ギックリ腰になりやすい状態をつくってしまうので、上手に意識して過ごすようにしましょう。

骨盤を前に倒すと腰は前に湾曲するようになり(前弯といいます)安定します。前弯を自然につくることで、関節は左下の写真のようにぴっちりと締まって、安定性をつくります。

逆に骨盤を後ろに倒すと猫背になり(後弯といいます)不安定になります。関節は右下の写真のごとく開くので、この姿勢で物を持ち上げたりすると、グキッとやってしまいます。

ぎっくり腰になりにくくなる座りかた

座るという行為は日常とても多く、長時間同じ姿勢になりやすい上に、椎間板への負担は非常に大きいものとなります。座り方を意識するだけでかなり軽減することでしょう。

まず、ダメな座り方から。

腰が後ろに曲がって、尾骨先端を座面に押しつける形。ソファやリクライニングシートなどでやりがちです。この座り方を続けていると、骨盤がどんどん後傾し、猫背となり、骨盤は緩んで最悪です。

【正しく座るコツ】

そこで、おすすめする座り方は、まず一度普通に座ってみてから、立とうとしてみてください。

その時の姿勢がこの写真の形。立とうとする時、重心を前に移さないと立てないので、かならず体は前傾姿勢となるはずです。その際写真のように腰は伸ばしてくださいね。

この立つ瞬間の姿勢のまま座ると上手に座れます。腰は丸めず、腰の前弯を意識したまま、ややお尻を突き出す形がポイントです。

【正しい座り方】

上記の立つ瞬間の姿勢のまま、腰を降ろします。

骨盤が後ろに傾かず、やや前傾位で、骨盤の「坐骨(ざこつ)」部分が座面に接地しています。

腰はほどよく伸び、やや前のめりかな、くらいの姿勢を保持すると、案外楽です。

この姿勢も長時間厳しい場合は、背もたれと腰の間にクッションや丸めたタオルを入れるとよいでしょう。

傾斜のある座板を活用することで、正しい姿勢をサポートすることができます。

【座板をつかう】

やや傾斜があることで、前弯をつくりやすくなります。尾骨を抑えない工夫があるものがよいでしょう。

また、柔らかすぎないものを選びましょう。あまり凝ってなくて、シンプルなものが一番良いです。

【床に座るときはどうすればいいの?】

椅子でない場合も多いですよね。床に座る際は、腰にとっては正座が一番です。とはいえ、正座に慣れてない方や、膝が悪い方には酷ですよね(^_^;)

そこでオススメするのは、座布団を半分に折ってお尻の下にひき、あぐらをかく姿勢です。お尻を脚より高くすることで骨盤を前傾させ腰を反りやすくなります。座布団を増やして高さを調節してもよいでしょう。

とにかく腰を伸ばすこと。これに尽きるのですね。

床の物を持ちあげる時の姿勢

床の物を持ち上げる時、腰を丸めて持ち上げていませんか?

このセクションの冒頭【基本姿勢の考え方】で述べた、腰を丸めた時の骨模型の写真をみて分かるように、腰の関節が緩んだ状態で持ち上げると、不安定な状態で大きな負荷がかかってしまいます。

しっかりと骨盤を前傾させ、前弯をつくってから物を持ち上げると、腰がカチッと固まった状態で安定するので、物を持ち上げてぎっくり腰になるということはありえません。

また、膝が痛くなければしっかりしゃがんで、できるだけ荷物を体に近づけた状態で持ち上げることも大切です。

自転車とぎっくり腰

自転車は腰にいいの?とよく聞かれますが、結論からいえばNGです。

買い物などで重い物を載せて移動する時には仕方ないですが、できるだけ歩くようにしましょう。

なぜ自転車は腰に悪い?

骨盤三角形の仙骨が腸骨に挟み込まれて安定しているので、上半身からの荷重には強いのですが、下から支えられる力にはめっぽう弱いのです。

地面からの微振動がサドルを介して、くさびのように骨盤を離開させるため、腰痛を助長します。

歩行(ウォーキング)不足を解消しよう

ぎっくり腰の原因には、歩行不足も挙げられると述べました。歩行は骨盤に適度な圧力をかけるので、緩みにくくして安定させるため、ぎっくり腰の予防にとても重要です。

骨盤を良い状態に導くには、正しい歩き方が大切です。詳しいウォーキングの方法は以下の記事を参照ください。

これはやっちゃダメ!

普段何気なくやる行為が腰に実は悪いということでお伝えしておきたい事項があります。

それは、立つときに座面に手をついて立つということ。立つときに手をつくと、腰が引っこ抜けるかたちとなりますので、ぎっくり腰の条件をつくってしまいます。一回一回は小さな事でも、積み重なると大変です。

ではどこに手をつけばよいかというと、座面ではなく自分の両膝です。両膝に手をついて、膝に体重をのせながら腰を反らしつつ立つことで、腰ははまるのでどんどん安定してきます。立ち上がる前に足の方向をしっかり前に向けられればベターですね。

その他の事項

コルセットは、痛みの強い間はしても良いでしょう。痛みがマシなのにずっとつけていると筋力が弱ったり、正常な動作の邪魔となるので、外しておく方がよくなります。

不安であれば、力仕事や中腰姿勢をとらなければいけない間だけ装着しておくことをおすすめします。

つぎに、入浴についてです。痛みの強い間はシャワーくらいにしておきましょう。湯船に浸かる姿勢自体が骨盤を悪くするので、痛みが強くなる場合があります。

また、寝ていると骨盤に荷重がかからないため、朝はどうしても関節が緩んでしまっています。

朝一は痛みが強くでますので、急に起き上がらないようにして、両膝を立ててゆっくり腰を左右に動かしたり、腰を軽く伸ばしたら曲げたり、おそるおそる運動をした後に、横向きでゆっくりと起き上がるとよいでしょう。

「腰痛ではない」腰痛

最後に、腰痛であって腰痛の域を超えてるものがあることをご紹介しておきます。

それは、お尻から下の痛みを出す腰痛です。

これには例えば、ヘルニアや坐骨神経痛、腰部脊柱管狭窄症などが当てはまります。

お尻の下から脚にかけて症状をだす腰痛は、ぎっくり腰やただの腰痛とは次元が違いますので、上記の治療法や対処法に加えて別の概念が必要となります。

ぎっくり腰は痛みやインパクトは強烈ですけれども、比較的軽症の部類です。

それらの疾患については、また別記事でお伝えしますね^ ^

まとめ

ぎっくり腰の予防には、歩行とアイシングが重要。普段の生活では、座る時の姿勢や中腰、物を持ち上げる際の姿勢は猫背にならないよう注意して、基本姿勢である骨盤前傾位(無理なく腰を反らせた姿勢)を心がけましょう。


京都市東山区三条の鍼灸・接骨院 白澤堂HAKUTAKUDOU

▼▽▼白澤堂の公式LINEアカウント▼▽▼白澤堂の公式LINEに登録

ご予約・ご相談にお使い下さい。お得なクーポンや健康情報を配信中♪

記事一覧

Nagahama

はじめまして、鍼灸・接骨院「白澤堂HAKUTAKUDOU」の院長・長濱です。 当院では、東洋医学の幅広い知識を現代に活かし、皆様の健康を支える施術を行っております。気血のバランス、骨格のバランスを整えて本来の正常な機能と動作を取り戻すことが大切です。心身のお悩み、お気軽にご相談ください。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。