四十肩・五十肩の初期は炎症が強くて、夜仰向けで寝ているとズキズキうずいて眠れなくなってしまう「夜間痛」…つらいですよね。今回はそんな夜間の痛みにしぼって、少しでも楽に夜間の痛みのつらい時期を乗り越えるための対処法や知っておいて損はない姿勢について記事を書いてみました。
目次
四十肩・五十肩で夜中に痛みが強くなる仕組み
夜間痛が起こる仕組みは、ズバリ、
仰向けで寝た時に肩とベッドとの間に隙間ができて、肩が後方に寄ることで肩関節に負担をかけてしまうことです。
肩は、通常背中から前寄りに位置しているので、仰向けになって寝ると、ベッドと肩や上腕の間に隙間ができてしまいます。
四十肩・五十肩では腕を挙げる時も痛みますが、後ろに引く姿勢も肩が引っ張られるのでとても痛い姿勢になります。
このまま寝ると、動かしてもいないのにズキズキとうずくような激痛で眠れなくなり、日常生活に大きな支障をもたらしてしまうのです。
五十肩の夜間痛には寝方を工夫しよう
ベッド面と肩(上腕)との隙間によって痛みがでてしまうので、
この隙間を埋めてあげるだけでも、痛みは少し緩和されます。
タオルやクッションをベッドと上腕の間にひくことによって、腕が後ろにいかないように支えてあげます。タオルであれば、重ねたり、折り方によって高さを調節することもできますね。
この時、お腹と前腕の間にもタオルをはさんであげるとより楽になることもあります。
痛みの少ないポジションを探しましょう。
また、横向けで寝るというのも手です。
横向きで寝る場合には、痛みのある腕を上にして寝ます。もちろん、そのままだと激痛なので、抱き枕などで腕を支えるようにサポートしてあげると良いですよ(^^)
夜間の痛みを抑えるベストポジションとは!?
夜寝る時だけに限らず、四十肩・五十肩の痛みがひどくなる炎症期の期間は、じっとしていてもズキズキとうずきます。
座ってても立ってても、動かしてもいないのに痛みが自発的にズキズキでてくる痛みを「自発痛」と呼んでいます。
こうした肩の自発痛を緩和するおススメの姿勢があります。これを知っているだけで、自分で痛みの少ない姿勢を探すことができますから、応用してくださいね!
さて、そのおススメの姿勢とは、
「ニュートラルポジション」と呼ばれる肩関節の位置があります。
これは肩関節の負担を一番少なくするポジションです。
【肩関節のニュートラルポジション】
ちょうど肘掛け椅子に座った時のように、
脇を軽く開いて、肘をちょっと前に、
前腕をやや内側に向けた姿勢です。
気をつけの姿勢というのは、思いのほか肩に負担がかかっていて、自発痛であるうずきやすい姿勢であるといえます。
なので、脇を少し空けて、腕を少し前に、肘を少し外に開くように(前腕が内に入るように)してあげると、肩周囲の筋肉の緊張が解けて痛みがマシになります。
炎症期は氷で冷やすのが吉。でも痛みが強い場合は温めて。
炎症期には肩関節自体を「氷」で冷やすことを推奨しています。
なぜなら、炎症が起こっているので、その部分の熱破壊が起こっているからです。
熱をもって腫れている部分にさらに熱を加えると、どんどんうつ熱して腫れてうずくからです。
しかし、この「氷で冷やす」という行為もなかなかの痛みを伴います。
氷で冷やすと、「冷感→痛み→感覚消失」という経過をたどるのですが、熱が急速に抜ける時にこの「痛み」の感覚が生じます。この間、5分ほど激痛となることがあります。
その後、感覚がなくなって、痛みを感じなくなりますが、可能な人はこの段階まで冷却してください。
20分~40分を目安にするとよいでしょう。
最後は氷をはずした時点で、新しい血液が流入して、ぽかぽかしてくるとともに、感覚が戻ります。
筋肉は固くなるので、一時的に痛みがひどくなったような感覚があることでしょう。
冷やすときは、必ず「氷」で。
アイスノンや保冷剤は使用しないでください。
おススメはアイスバッグ(氷のう)を直接患部に当てることですが、厚手のビニール袋に氷と水を入れて、直接当ててもかまいません。
冷凍庫から出したばかりの氷は「霜」がついているので、必ず水で洗って霜をとってから使用しましょう。霜がとれれば、凍傷のおそれはありません。
夜間痛がひどい時は温めるのもアリ
とはいえ、夜間の痛みに限って言えば、温めてあげた方が楽な場合も多いです。
なぜなら、温めると神経は鈍くなるので、痛みが感じにくくなるからです。(冷やすと神経は鋭敏になり、痛みを強く感じます。寒い日にとがったものを触ると余計に痛いですよね)
氷での冷却がつらくて、就寝時の痛みを緩和したい目的で温める場合には、
「電気毛布」を使うのがおススメです。
カイロは熱すぎるのでやめましょう。
電気毛布で患部を覆ったり、当てることで温めてあげます。
枕の高さを見直そう
枕の高さが低すぎると、首が後ろに傾いて、胸が若干反りかえることで、相対的に腕が身体よりも後ろに位置するため腕の痛みが強くなります。
枕の高さを見直してみるのも上策です。
さらにいえば、上体を少し斜めに起こしてあげた方が楽だったりもします。
身体をベッド面に対して斜めに傾斜をつけてあげると楽なのですが、なかなか難しいですよね。
こういう時は、クッションや座布団、タオルなどを利用してできるだけ上体に傾斜をつけ、先述のニュートラルポジションに腕をもっていってあげることで、より楽に寝ることもできるでしょう。
あまり腰や首にはよくないのでおススメしませんが、ソファで寝る、というのも手です。
夜間の肩の痛みを緩和するツボ
さいごに、四十肩・五十肩の夜間の肩のズキズキを楽にするツボについてご紹介します。
もちろん、ツボを刺激しても姿勢が悪いと痛みはでてしまうので、上記の姿勢などの内容も踏まえて乗り越えてくださいね!
【曲池と手三里】
曲池(きょくち)と手三里(てさんり)はともに肩の痛みにも効くツボです。
肩の緊張を弛め、血流も良くします。
曲池:肘の外側。肘をまげてできる外側のシワの先端から、指2本ほど肘頭の方へと向かったところの凹み。
手三里:曲池のツボから、指3~4本分ほど手首の方へ向かったところで押すと痛いところ。
【天宗の周辺】
肩甲骨のど真ん中のツボは、「天宗(てんそう)」といいます。
五十肩の人は、この天宗のツボのあたり一帯が固くなっているので、
肩甲骨の裏を、先端が曲がった肩押し棒や、ゴルフボールなどの少し固めの(とがりすぎていない)物をつかって、
ほぐしましょう。
やりすぎるとその場所まで痛くなるので、気持ちいい程度でやめて、少しずつ様子をみてくださいね!
実は、ここをほぐすだけでも肩の動きはかなり改善されたりするので、注意しながらやってみてくださいね。
最後に
四十肩・五十肩の夜寝る時に痛むズキズキ感は、睡眠不足とつらさと不安で精神的にもまいってしまうほど。
多くは炎症期と呼ばれる炎症の強い初期の段階で夜間痛があらわれ、この炎症期は基本なにをしても痛い時期です。この時期をできるだけ短くおさめて乗り切ることが先決となります。
そのあとに悩むのが、「拘縮」といって、著しく可動域が落ちる期間が長く続きます。
いずれにしても、日常生活への支障は大きいので早く治してしまいたいところですよね。
鍼灸は、固まった筋肉をほぐし、血流を促したり、経絡と呼ばれる気血の流れを調節するルートを整えることで、四十肩・五十肩で悩む期間を短くすることが期待できますので、
ぜひ一人で悩まず、お近くの鍼灸院に相談されてみると良いと思います。「鍼灸」という選択肢を知っていただければ幸いです。
もちろん、京都市東山区の鍼灸・接骨院 白澤堂HAKUTAKUDOUも四十肩・五十肩の施術実績があり、対応可能ですので、お近くであればお気軽にご相談ください!
京都市東山区三条の鍼灸・接骨院 白澤堂HAKUTAKUDOU
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