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正しいツボの押さえ方とお灸のコツ

ツボは効くものではなく、効かせるもの。

ツボは人によって位置や反応の出かたが異なります。ツボの正しいみつけ方や押し方、お灸の方法を知っておくことで、安全に、かつツボ本来の効果を引き出すことができます。

本記事では①ツボの見つけ方、②ツボ押しの方法、③お灸の方法を正しく効果的に行えるコツをご紹介します。

ツボの場所をみつける

ツボの場所を決めるのはとても大切です。ツボから外れると実際に効果が変わってしまうからです。とはいえ、自分で自分を刺激する場合には、あまり神経質になりすぎると気が高ぶって効果がでにくくなってしまいます。

自分のカラダは自分が一番分かりやすいので、セルフケアの場合に限ってはツボの位置は神経質になりすぎずに自分がここだと思う場所を信じて毎日とりあえず継続することの方が大切です。

ただ、もうすこしこだわりたいという方のために一番最後にツボ位置の見つけ方をさらにくわしくご紹介しています。ご興味のある方はご覧下さい☆

自分で「ここ!」と思う場所をみつける

前置きはさておき、ツボ位置の特定の方法へとうつりましょう。

目的とするツボの大体の位置をネットで調べましょう。大抵は指標となる場所から指何本分のところという形で説明されます。

おおまかな位置をつかんだら、とりあえずその周囲を触ってみましょう。本当は手のひら全体で毛の生えている方向に逆らわずに軽く撫でて、経絡と呼ばれるラインを見つけていくのですが、結構難しいうえにそれだけで神経をつかってリラックスできなくなるので、自分が触って気になるところに人差し指の指先をもっていけばよいのです。

ツボの反応は人やツボの場所によってさまざまです。

  • 押して痛みのあるところ
  • 硬くてコリコリしたところ(指を動かすと索状にコリコリを触れる)
  • 軽く触れると力がなく凹んだところ
  • 腫れぼったいところ
  • まわりよりもザラザラしたところ

このようにまわりと少し違った感じのするところがツボの「反応」です。自分が何か気になる場所をみつければ、そこがあなたにとってのツボになります。

とはいえ、実際にそこを押してみてツーンと痛気持ちいいような感じがする場所は大抵ツボです。難しく考えすぎず、押さえて気持ちよさそうなところ(もしくは痛すぎるところ)を選んでみましょう。

一応コツをご紹介すると、人差し指の指の腹にある指紋を意識して、指紋のデコボコのデコ(凸)の部分でやさしく軽く皮膚面をなぞっていくとポコンと凹んだところがあるのが分かりますので、そこがツボです。

正しいツボ押しの方法

ツボの位置をみつけたら、今度はツボを実際に刺激してみましょう。

基本は親指で押さえます。押さえるのに使う場所は、指の腹の上1/2くらいの部分です。押したときに爪が当たらない方がよいでしょう。あまり指の腹の下の方を使うと、面積が広がって効果的に押さえることができなくなります。ご自身でうまく調整してみましょう。

ツボの上に親指を当てたら、リラックスし、まず鼻で息を吸って、息を口で吐きながら圧を加えていきます。角度は皮膚面に対して垂直に押さえるとよいです。ズーンとひびくような痛気持ちいいところまで指を沈めていったらその位置でとめます。どんどん押していくのではなくそのままの位置で、頭の中で5秒カウントし、鼻で息を吸いながらゆっくり指を離していくのがワンセットです。

これを3セットほど繰り返し、リラックスします。ツボの余韻を感じながら、しつこく繰り返すことはやめましょう。ツボ押しが終わったら気持ちを切り替えて次のツボ押しにうつるか、いったん日常に戻ります。

また時間をおいて、一日2回ほどこのような時間をとるとよいと思います。

正しいお灸のやり方

お灸でツボを刺激するのも非常に効果的です。ツーンとした痛みの刺激と温熱の刺激があわさって全身がゆるみ、血流がよくなります。

まずお灸にも種類がありますが、ここでは薬局などで手に入る一般的な「台座灸」の使い方をご紹介いたします。

台座灸とは冒頭の写真にあるように、円筒型のもぐさの下に厚紙の台座があり家庭で5分ほどで手軽にできる上、効果を得やすいものなので、おすすめです。熱さにも種類があるので、最初は「マイルド」や「ソフト」もしくは「普通」くらいの熱さを選んでご自身に合ったお好みの熱さを探してみてください。

その他にも、アロマの良い香りのするお灸もあれば、煙がいやという方は煙の少ないもの、中には火をつかわないお灸なども売っていることがあります。

それではさっそくお灸の手順をご紹介していきます。

1.台座灸の底面にあるシールを剥がし、利き手と反対の人差し指にくっつけます。

2.チャッカマンやライターに火をつけ、台座灸の先端に点火する。

3.指から火のついた台座灸を剥がし、ツボの位置に移し替えて貼る。

4.灸の筒が燃えた後も熱さは残るので、熱さがなくなるor我慢できなくなったら台座の一端を持ち上げるようにしてゆっくり皮膚から取り去り、灰皿など安全な場所に捨て置く。

基本的には、一つのツボに一回すればよいのですが、極度に冷えていたりあまり熱さを感じなかったという場合にはもう一度してもOKですが、二回目以降はとくに火傷に注意してください。

お灸をしている間何も感じなかったとしても、お灸をした後の皮膚がすこし発赤していたり、若干汗で湿っていれば、ツボが充分反応しているということなので、そこでやめましょう。

市販の台座灸は一番熱いものでも50度くらいなので通常は痕も残りませんが、火傷を絶対しないというわけではありません。というよりは、そもそもお灸は分からないくらいの火傷を皮膚に負わせることによって起こる身体の反応を利用して人体に有益な効果を期待するものです。そのため、その人の体質やお灸する場所によっては火傷痕が残ったり水疱ができたという報告もあるようです。

はじめての方や不安な方は、42度ほどの温度となるソフトやマイルドのお灸を使い、全部燃やし切らずにほどよく温かくなったところで剥がして様子をみるとよいでしょう。

より正確なツボの位置の見つけ方

手と脚の経絡のおおまかな流れ
手と脚の経絡のおおまかな流れ

もうすこしこだわって正確なツボの位置をみつけたいという方のために、よりくわしい方法をご紹介します。

臨床上使うツボの多くは、手や脚の肘から先、膝から下の部分にあります。そして実はツボは「経絡」という線路の上に駅のように並んでいるのです。上図をみて頂くと、手の内側と外側、脚の内側と外側にそれぞれ3本ずつ、計12本のラインが図示されているのが分かると思います。

ツボをとる時に意識して頂きたいのが、この「経絡」というラインから外れずにツボを探すということなのです。ですので、まずは上図の3本ずつのラインをイメージしてラインを探すところから始めます。

脚の内側(右から2つ目の絵)に関しては、緑と黄色のラインが交差している部分がありますが、気にすることはありません。だいたいまっすぐで考えてなぞっていけばOKです。

経絡のなぞりかたは、最初は手掌(手の平の部分)を使って毛の生える方向に逆らわずに軽く撫でるように触れていきます。肘→手先、膝→足先の方向へ向けて撫でれば問題ないでしょう。

このとき指を曲げてガシッと腕や脚をつかまないようにしてください。やや指を反らして手のひら全体で優しく撫でていきます。

上図に描いたように3本の経絡の走行をイメージしながら、手のひらで軽く撫でていると、経絡のルートがなんとなく感じられるので、そのラインから外れずに手のひらから人差し指に移し替え、目的とするツボの近くを撫でます。

人差し指の指目(しもく)と呼ばれる場所でより細かく触っていきます。

指目(しもく)とは、指の腹の一番とがったところの少し指先寄りのところのことで、指の感覚の中で最も優れていると云われている場所です。

指目でホントに軽くツボの周辺を経絡のラインに沿って触っていくと、指の指紋の凸凹(でこぼこ)の凸(でこ)の部分で若干皮膚が凹んだような場所が感じられたり、他と違う感じのする場所が触れます。

そこがツボです。

そこに親指を置き直して押してみると、ツボ特有のツーンとした痛みを感じたり、奥にコリコリしたものを感じたりするはずです。

人差し指の指目でツボを探る場合も、指を曲げてイモムシのようにして探すのではなく、できれば指は伸ばしたまま手全体を動かすことで指先を移動させながら探して下さい。

是非、トライしてみてくださいね!

京都市東山区三条の鍼灸・接骨院 白澤堂HAKUTAKUDOU

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Nagahama

はじめまして、鍼灸・接骨院「白澤堂HAKUTAKUDOU」の院長・長濱です。 当院では、東洋医学の幅広い知識を現代に活かし、皆様の健康を支える施術を行っております。気血のバランス、骨格のバランスを整えて本来の正常な機能と動作を取り戻すことが大切です。心身のお悩み、お気軽にご相談ください。

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